「ルキア。」
「・・・・何だ、恋次か。」


風が頬を撫でる。 ルキアの漆黒の髪が宙に舞いその時の横顔に内心胸が高鳴った。


「お前、いいのか?」
「何のことだ。」


ルキアは自分に背を向けている。 わざと目の前に行かずにそのままの状態で思ったことを率直に聞いてみた。


「・・・とぼけてんじゃねェ。」
「恋次。」


ルキアの反応に少々腹を立て肩をつかんで怒りを露にする。


「私は此処に残ると決めたのだ。」


振り返りながらルキアは言い放つ。何かを宿した、眼。 瞼を一瞬閉じてから足を一歩前に出す。 ルキアに近づき追い抜きながら呟いた。



「お前変わったな。」





2005.11.10 決意